大学野球選手権準決勝。夏の陽気の神宮で、流通経済大と早稲田がそれぞれ勝って明日の決勝に臨むことになった。流通経済は一回表の3点だけだったが、先発生田目の出来からしたらもうそれで十分。神奈川大打線に三塁を踏ませず、2安打完封。生田目は初めて見たが、平均的な体格ながら、投球フォームにまったく無駄がなく、スタミナも十分。初回先頭打者の第一球で149㌔を出して、スタンドを沸かせたが、9回最後のバッターを打ち取ったボールはこの日最速の152㌔。そして持ち味は速球だけでなく、キレ、コントロールとも素晴らしいスライダー。6個の三振はいずれも変化球だったと思う。来年は当然ドラフトの目玉になると思うが、本人は公務員志望とのこと。これからの行く末がちょっと楽しみになってきた。
第二試合は早稲田が上武大に11対2と7回コールド勝ち。早稲田は20安打先発全員安打。一回表の茂木のスリーランでほとんど試合の趨勢は決まってしまった。早稲田大竹は相変わらず"ちぎっては投げ"という感じの投法で、上武打線は球速以上に詰まらされていた。しかし早稲田は体格といい、打球のスピードといい、また貫録といい、序盤から完全に上武を圧倒していた。ここ数年、東京六大学や東都など首都圏の名門リーグ以外の地方勢の台頭が目覚ましかっただけに(上武はその代表格だったかも)、久々の名門復活、の感がある。
流経・生田目の力感あふれるフォーム
神奈川大はエース浜口の温存が痛かった
初回、早稲田茂木の先制スリーラン
どこにも力が入っていないような早稲田大竹のピッチング